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埼玉グルメ紀行 第1回 その4

 

10分ほど並んでいると制服を来た店員らしき男が出てきて、どうやら30分以上は待つことになるとのこと。

平日の昼に出直そうかと相談していると、Tシャツにジーンズ姿のちょっと偉い感じの人が出てきて、列に並んでいる我々に何やら地図を配りだした。

 

なんと2号店の地図である。

 

2号店が近々同じ赤羽にオープンするという情報はマダムS田から聞いていたが、調べたところ、このGWにプレオープン、本格的には8日が正式なオープンだと認識していた。

 

いずれにせよ2号店は駅前のショッピングセンターに入っているのでこちらの1号店の方が空いていると思っていたのだが、まだ情報が周知されていないのか、何と今現在空席があるとのこと。

 

・・・本当だろうか?

Tシャツにジーンズ姿なのに店員より偉い人だと思ったのは、よく考えてみるとおかしなことである。

知らないおっさんが勝手に地図を配ってデタラメを言っているのかもしれない。

しかし何のために?

 

誰も動こうとしない中、意を決して我々は列を離れた。

それを見ていた3人組の親子が我々に続いた。

いかん!ここで負けるわけにいかない!

しかし、急いでいることを悟られて相手を本気にさせてもいけない。

わたしはこの近辺で高校時代から20代半ばまで生活し、この店のすぐ近くの大谷環ギター教室に通っていたので、土地勘がある。形勢は有利なはずだ。

 

私はラ・ラ・ガーデンまで戻らず、あえて脇道にそれた。

すると、あろうことか親子は我々についてきた。

 

奴らは本気だ。

 

ゴール直前に私たちを抜いて先に店に入る気なのだ。

かと言ってこの陽気の中を本気で走って競争するのはお互いに避けたいところなのは間違いない。

勝負は東口から西口に抜ける時だろう。そこでラストスパートをかければいい。

 

私たちは彼らとの距離に注意しながら、慎重にペースを保った。(続く)→最終回